*ちょっと良いお話みぃつけたぁ*
小児とお薬
出典:Credentials 6月号 監修:安井正人氏(慶應義塾大学医学部 薬理学教室 教授)

小児は大人と違って見かけの身長/体重だけでなく、生理機能も成長段階にあります。
その為、 筋肉、体脂肪、水分などの構成バランスに違いがあり、薬物の吸収・分布・代謝・排泄にも違いがあります。
特に、出生から2歳ごろまでは、成長が著し薬物動態の大きく変化します。
ですから、そのそれぞれの時期に相応の特徴に合わせた対応が必要です。
体重は、日々変化しますので、医師・薬剤師はお薬の投与量のチェックが必要です。
ですから、小児の患者の保護者の方は、受診・来局の際には、患者の体重について医療従事者に情報提供出来るよう準備しておくと良いでしょう。
【吸収】新生児から乳児期早期にかけては、胃酸分泌機能も未発達で、3歳くらいになって成人の胃酸分泌機能レベルに達すると言われています。 ですから、胃酸分泌のほとんどない時期に酸性物質であるお薬(抗てんかん薬のフェニトインなど)は吸収されにくく、一方で酸に不安定とされるお薬(抗生物質のペニシリンなど)は分解されることが少なくなり吸収が良いということになります。
これは、解り安く表現しますと、通常のお薬の量を服用しても効きにくかったり、効き過ぎたりするという事があるという事を現しています。
【代謝】新生児では成人と比較して肝臓での薬物代謝活性が低く、生後6ヶ月を過ぎた頃より高くなると言われています。
また、成長に伴う肝重量変化は、や移住よりも体表面積の変化に近似すると言われています。従って、小児に対するお薬の投与量は、本来、体表面積により決定すべきですが、医療現場においては実践的ではないので一般的に体重によって算出されています。
【排泄】一般的に生後5〜6ヶ月で腎臓の機能(糸球体濾過率)は、成人に近づくと言われています。
小児への解熱鎮痛剤の投薬について

解熱鎮痛剤の使用の目安は、通常、38,5度以上と言われています。
アセトアミノフェンは、小児への解熱鎮痛剤の第一選択薬とされており、乳児・幼児・小児へ体重1sあたり1回10〜15r、4〜6時間以上の使用間隔とし、1日60rを超えないとする(2007年厚生労働省小児薬物療法検討会議)という事になっています。
イブプロフェンは、5歳以上の使用となっています。
Q&A

【Q1】2種類の坐剤が処方された時は、どちらを先に使用すれば良いですか?
【SQ1】ダイアップ坐剤(抗けいれん薬・ジアゼパム)とアルピニー坐剤(解熱鎮痛剤)(アセトアミノフェン↑既出)またはアンヒバの2剤の場合。
【A1】先にダイアップ坐剤(水溶性基剤)を挿入後、30分以上時間を開けてからアルピニー坐剤(油脂性基剤)を使用して下さい。もし、、2剤を同時に使用したり、先にアルピニー坐剤を使用した場合、ダイアップ坐剤の効果が悪くなる可能性があります。
【SQ2】ナウゼリン坐剤(吐き気止め・ドンペリドン)とアルピニー坐剤の2剤の場合。
【A2】高熱により不都合がある場合(熱性けいれんの発作などが起きる可能性)は、先に、アルピニー坐剤を使用しますが、通常、先にナウゼリン坐剤(水溶性基剤)を使用します。【SQ1】の場合と同様。
【理由】水溶性基剤と使用精基剤の坐剤を同時に使用すると水溶性基剤の中から溶け出し始めた油脂性有効成分のお薬の成分(ジアゼパムやドンペリドン)が肛門挿入部位(直腸)から吸収される前に、もう一方の坐剤の直腸内に溶け出した油脂性坐剤の油脂性基剤に取り込まれ、吸収が阻害されてしまうと考えられています。
【Q2】同じ成分の内服薬と坐剤を併用ときは、どちらを先に使用すれば良いですか?
【SQ1】ナウゼリンドライシロップとナウゼリン坐剤
【A1】ナウゼリンは、内服薬と坐剤の使用方法が異なります。内服薬のドライシロップは、1日3回毎食前に服用氏ますが、一方、ナウゼリン坐剤は、1日2〜3回を目安に約7時間の間隔を開けて使用氏ます。
一般に、内服薬と坐剤では、吸収代謝の経路が異なり、坐剤のほうが効果の発現が早くなりますが、ナウゼリンの場合は、内服薬の方が、即効性があります。もし、患者の状態が悪くなく、「服用」が可能なら、先にナウゼリンドライシロップを服用後、坐剤を使用して下さい。
しかし、患者の状態が悪く、吐き気が酷く服用が困難な時は、坐剤を使用して4〜6時間の間隔を開けて、内服薬を服用します。ただし、内服薬と坐剤と合わせて1日3回までの使用とします。
【SQ2】ピリナジン末(アセトアミノフェンの内服薬)(解熱鎮痛剤)とアルピニー坐剤(解熱鎮痛剤)
患者の状態によって、どちらから使用しても構いませんが、併用する場合は、4〜6時間程度の間隔を開けて使用し、合わせて1日2〜3回までの使用が目安となります。
坐剤の同時使用→時間を開けずに使用する事と捉えます。
参考
医療従事者向け添付文書における区分
新生児→生後4週未満
乳児→4週以上1歳未満
幼児→1歳以上7歳未満 
小児→7歳以上15歳未満
成人→15歳以上